国内のドングリ達を描き始めて4年が過ぎたころ、NHKの自然系番組で、米国
カリフォルニアのドングリキツツキを扱っていました。
おもしろいキツツキがいるもんだなあ、と興味をひかれたけれど、私がもっと
興味をひかれたのはドングリの方でした。
キツツキ集団は一体なんというドングリを蓄えているのだろう?ということ
でした。
それについての説明は、まったく無かったからです。
あるとき多摩森林科学園の先生がくださった資料の中に、キツツキに関するもの
がありました。
調べると研究機関のある場所がわかり、メールアドレスもあったので、さっそく
連絡してみましたが、返事はありませんでした。
私の持っている゛アメリカのオーク”という図鑑で調べると、そのキツツキが
集めるドングリはたぶんカリフォルニア・ホワイト・オークという種類では
ないか、という感じはしましたが,はっきりはわかりません。
なにしろ、カリフォルニアにはたくさんのドングリがあるらしいのです。
えーい!カリフォルニアに行ってしまえ!
カリフォルニアのキツツキ研究所に行って訊いてみれば、一番正しい答えが
判るに違いない。
そう考えて、1999年10月、研究所からの返事ももらえないまま、出かけ
ました。―――今振り返ると、かなりムチャな話です。